人と共存できる人間型ロボットを実用化する上で,リアルタ イムに自在に目標歩容を生成する技術は不可欠である.このた め,歩容生成においては,倒立振子のような,計算量が少なく 挙動解析が容易な動力学モデルが用いられることが多い.しか し,脚を振る速度が高くなるにつれ,モデルの動力学的な誤差 が無視できなくなり,実際のロボットを目標歩容に追従させる ことが困難になる.この問題に対しては,単純な動力学モデル によって生成された歩容を,詳細な動力学モデルによって補正 する手法が,以下のようにいくつか提案されている. 長阪 [1]は,近似歩容を詳細な動力学モデルに入力して ZMP 誤差を求め,これを打ち消すように上体の水平位置を補正する 「動力学フィルタ」を提案している.Yamaneと Nakamura [2] は,多リンクのロボットと環境との間の接触,摩擦,衝突など を考慮した動力学シミュレータを用いて,関節角と上体の位置・ 姿勢角の近似歩容からの補正量の重み付き二乗和が最小となる ように歩容を補正する「Dynamics Filter」を提案している.ま た,梶田ら [3] の「分解角運動量制御」においても,倒立振子 モデルを用いて生成した歩行歩容の重心軌道を基に目標運動量