日中間の交流の機会が近年増加してきでおり、これが中国において日本語教育が普及する要因に
つながってきた。グローバル化社会に適応した人材育成をすることは両国共通の課題であり、そのため
の新しい教育プログラムの開発が必要になってきている。このような背景をもとに、中国・青島理工大
学と徳島大学の間で、インターネットを用いた遠隔ビデオ会議システムを用いて、日本語での双方向性
コミュニケーションを実施してきた。これまでに、2009 年10 月~2010 年12 月までの交流状況を「実
例による異文化コミュニケーションの問題分析青島理工大学と徳島大学とのインターネット交流を中
心に」として本誌に報告した。2011年4月~7月の間も遠隔ビデオ会議の交流を通じて、国際大学間協
力と異文化交流に関して大きな成果を収めている。しかしながら、その一方で様々な問題点も浮かび上
がってきた。本稿では、実例を取り上げながら、様々なトピックスから異文化交流の課題について検証
する。また、両国の学生についての課題についても考察する。